くすみを隠さず“調和”させる、新・秋メイクの提案

秋の空気が似合う顔になる
夏の強い日差しが落ち着き、光がやわらかく変わる10月。肌のトーンも少し落ち着き、どこかセンチメンタルなムードを纏いたくなる季節。そんな秋こそ、“血色”のあるメイクが魅力を引き出します。くすみを隠すのではなく、秋の空気と調和させることで、今しかできない美しさが生まれます。
くすみは、秋の肌のニュアンスカラー
秋になると肌がくすんで見えるのは、実は光の変化や乾燥によるもの。でもそれを「欠点」と捉えるのはもう古い考え方。やわらかな陰影や温もりのあるトーンとして活かすことで、表情に奥行きが生まれます。秋の肌は、“無理に明るく見せない”方が上品に映るのです。
ベースメイクは透けるような血色を
ファンデーションは厚塗りせず、ほんのり血の気を感じるセミマット仕上げが理想。下地でうるおいを仕込み、頬の中心にクリームチークを仕込んでからファンデを重ねると、内側からにじむような血色が続きます。光を閉じ込めすぎず、抜け感を残すことがポイントです。
秋色アイメイクは“深み×透け感”で
アイシャドウはブラウンやプラム、テラコッタを主役に。まぶた全体に広げず、黒目の上を中心にぼかすと軽やか。まつげの間を埋めるように細くアイラインを引き、まつげは根元を立ち上げるだけで十分。派手すぎないのに、まなざしに深みが宿ります。
リップで血色をデザインする
リップは秋の印象を左右する最重要パーツ。ブラウンがかったローズや、プラム系のツヤリップを選ぶと、肌のトーンに溶け込むような血色が生まれます。マットよりもツヤを少し残すことで、“今”の抜け感をキープ。ティッシュオフを繰り返すことで自然な色残りに。
チークで“体温”を感じさせて
チークは肌の延長線に溶け込むように。オレンジやピーチよりも、少しくすんだローズやモーブを頬骨の高い位置に。ブラシでふわりとぼかせば、寒色寄りの秋服とも絶妙にマッチします。血色をのせるというより、温もりを“足す”イメージで。
くすみを纏うことで、秋の顔になる
透明感の正体は、光をコントロールする“くすみ”のバランス。明るすぎず、重すぎない中間のトーンが、秋らしい陰影をつくります。肌のニュアンスを受け入れ、自分の中の“季節”を楽しむ。そんな余裕がある人こそ、ほんとうの血色美人です。